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マスタリングの今昔~今後

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マスタリング とは正確に書くと
工場でのプレスマスターを作るプリマスタリングの事をマスタリングと呼んでいます。

さて マスタリングとはメディアによって最適な音質に調整したり事務的な作業をする工程なのですが
メディアに最適と書いた通り メディアによってやることが違うのです。

 

その昔 レコード時代

レコードといえば初期のSP、後のEPとLPの時は物理メディアでした。
簡単に書くと溝を彫るという事です。
この場合は例えば再生が始まる外周よりもAの面後半の内周の方が円盤内径になるので速度が落ちます。
つまり 高域特性が悪くなるのです。
それに合わせてカッティングの時にEQで補正を加えたり・・・とマスタリングエンジニアはまさに職人技が必要な専門職だったのですね。
 カッティングエンジニアとも呼ばれていました。

レコードからCDの時代

CDとレコードは数年の間 共存していました。
完全にCDに移行していくのは1990年くらいからになります。
CDフォーマットが現在行われているのマスタリングの最初の段階だと思われます。
ISRCコードの挿入やレッドブック規格に合わせたマスター作りを行なっています。
音圧戦争というデジタル0dBにどのくらい音を詰め込めるか?という事が行われました。

マスタリング=音圧を上げる というイメージが定着したのはCDよりもニコニコ動画などの影響のほうが大きかもしれません。

 

今後~ネットで音楽を聴く時代

2015年にYOUTUBEがテレビ放送と同じようにラウドネス規定というものを採用し
基準より音が大きい音声は自動的にボリュームを下げるという処理を自動化しました。
これによってCD用にマスタリングをし、パツパツに音圧を上げた音声は逆に音を下げられるという事になりました。
この流れはストリーミングサービスにも広がりつつありアップルもiTunesストアで売る曲は"ラウドネス処理したマスタリングをしないで送ってくれる方が望ましい"とさえ書いています。(英語での説明文内)

日本ではニコニコ動画がどうなるか分かりませんが、現在はCDのままネットにアップすると音が小さくされてしまう可能性が高くなってきています。


当マスタリングサービスではYOUTUBEへの投稿に最適化したマスタリングも行なっています。

これからはメディア別にマスタリングをしないといけない時代になるという事ですね。


マスタリングの今昔~今後について でした。




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